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#相棒 #aibou シャブ山シャブ子

『相棒season17』第4話「バクハン」が2018年11月7日に放送された。裏カジノの摘発を巡り、杉下右京(水谷豊)と、暇課長でお馴染みの組織犯罪対策第5課長・角田六郎(山西惇)が対立する。捜査情報を流す不良刑事を杉下右京が追及する。福岡金塊盗難事件の捜査情報漏洩の警察不祥事がある中でタイムリーである。告発する側も癒着しており、ヤクザよりも半グレが悪どいという予想を裏切る展開であった。
この不良刑事は、右京に親身だった暇課長が擁護している。右京だから追及できたが、普通の組織人には容易ではない。民間企業でも銀行出身の役員によって長年の架空売り上げを追及できたという話がある。警察も組織外の民間人を要職に据えないと自浄できないだろう。
この回は「シャブ山シャブ子」演出が話題になった。依存性薬物が人格を破壊する恐ろしさを描く。それが犯罪組織に利用される。薬物犯罪を被害者のない犯罪と見る見解があるが、依存性薬物は周囲に実害を及ぼす。
「シャブ山シャブ子」を名乗る女性の取り調べシーンが視聴率最高値16.2%となった。「シャブ山シャブ子」はTwitterのトレンドになりました。演じた江藤あやさんは「薬物中毒の役をやるにあたっては、「振り切った役をやりたかった」と役づくりに時間をかけ、精神科医に取材し、ネットなどで調べたという」(「描写が物議も…相棒“シャブ山シャブ子”怪演の江藤あやって?」日刊ゲンダイDIGITAL 2018年11月13日)。
この演出には批判もある。「あんな覚せい剤依存症患者はいません。危険ドラッグやある種の幻覚薬を一緒に使用した場合、あるいは、他の精神障害を合併する複雑なケースならいざ知らず、少なくとも覚せい剤だけの影響でああいった状態を呈するのはまれです」(松本俊彦「「シャブ山シャブ子」を信じてはいけない」プレジデントオンライン 2018年11月12日)
しかし、今日では薬物問題は覚せい剤以上に危険ドラッグが問題視されている。危険ドラッグを使用した場合に起こりうるものならば十分に啓発的な効果がある。記事は薬物依存症患者への偏見の助長を懸念するが、ドラマでは犯罪組織が薬物依存症患者を暗殺者に利用する怖さを描いた。

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テーマ : テレビドラマ
ジャンル : テレビ・ラジオ

R.S.ヴィラセニョール

乙川優三郎『R.S.ヴィラセニョール』(新潮社、2019年)はフィリピン人の父と日本人の母を持つメスチソの女性染色家を主人公とした小説。タイトルは主人公の名前である。主人公の名前という固有名詞は主人公を知らなければイメージが生まれないもので、タイトルが内容を示すことにはならない。しかし、最後まで読めばヴィラセニョールに重さがあることが分かる。

主人公は日本で生まれ育っており、日本語を母国語とし、日本人感覚を持っている。しかし、日本社会は肌の色や容貌の相違から差別している。その彼女が伝統工芸の分野で活躍する点は21世紀的である。

一方で豊かな日本、悲惨なフィリピンという対比は昭和のステレオタイプに感じる。現代は良くも悪くもグローバル化している。日本人が職を求めて東南アジアに渡っている。東南アジア企業が専門性を発揮して日本企業のシステムを開発している。経済大国日本は過去のものである。

しかし、物語の背景にはマルコス独裁政権下の悲惨さがある。「虐殺された人の遺族は何万人もいて当時を覚えている、殺されないまでも会社や土地を乗っ取られて転落した人もいる」(203頁)。この点は忘れられてはならない。

本書のフィリピン社会の記述から、日本が20世紀の発展途上国に近づいているのではないかと感じた。「警官はいてほしいところにはいないし、いればすぐ発砲するので却って危ない。彼ら自身が犯罪者であることも多い」(115頁)。日本でも埼玉県警の巡査が病死者の遺族に虚偽の料金を請求するなど警察のレベルは発展途上国化している。

「スラムは確かに不衛生で汚い。だがそこで生きてゆくしかない住人が醜いのではなく、助けようともしない国や見下す人間が醜いのであった」(116頁)。これは日本の貧困問題にも当てはまる。貧困者を貧困ビジネスに押し込めるなど見えなくしようとする日本の方が深刻である。

日本もフィリピンも公共事業が利権化している。フィリピンでは公共事業のための予算が政治家の懐に入れられ、実際に工事が行われないという(193頁)。一見するとフィリピンの方が圧倒的に悪質である。しかし、無駄な工事が資源の浪費や環境破壊を引き起こしている面がある。このように考えると甲乙つけ難くなる。

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テーマ : 感想
ジャンル : 小説・文学

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け

エピソード6『ジェダイの帰還』は旧三部作の完結編である。その構造は旧三部作の完結編という以上の存在感をスター・ウォーズの物語世界において有している。パルパティーンの前に二人が連れてこられて、一方が他方を倒すように仕向けられる。しかし、逆に二人が共闘してパルパティーンを倒す。
自分が相手を殺すか、相手に殺されるか究極の選択を突きつけられて従うだけと思う方が人間を馬鹿にしている。パルパティーンが二対一の一に自分がならないと考えているならば目出度い。パルパティーンの思考の硬直性は、二人体制というシスの伝統が影響している。
シスの幹部が多いと互いに殺し合いを始めるため、二人に絞るという設定である。皆が悪人では全員が他者にとって代わる野心を持っており、組織が成り立たなくなる。しかし、二人に絞れば争いが生じないというものではない。田中芳樹『銀河英雄伝説』のオーベルシュタインがNo.2不要論を主張したように逆に危ういだろう。
制作者には親が悪人だから子どもが悪人になる訳ではないというメッセージを込めたいのだろう。しかし、良いにしても悪いにしても親が大物でなければ子どもはヒーローになれないという閉塞感を覚える。『ONE PIECE』のモンキー・D・ルフィも『NARUTO -ナルト-』のうずまきナルトも『ゴールデンカムイ 3』のアシリパも親が何者かが影響している。親を背負わなければ物語が成り立たないのだろうか。

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

デス・ストランディング

小島秀夫原作、野島一人著『デス・ストランディング 上下巻』(新潮文庫、2019年)はゲーム発の小説である。主人公サム・ポーター・ブリッジズは特殊能力を持っているが、他人との物理的接触を忌避する接触恐怖症である(上巻18頁)。握手も嫌がる。かつて主人公は能天気な前向きキャラが定番であったが、『エヴァンゲリオン』などから他人との関係作りが下手なタイプが増えている。その方が物語の奥行きが深まる。
主人公は一匹狼的であり、組織に束縛されることを嫌う。自分にとって有益な端末であっても、自分で外すことができなければ、「あいつらがどんな理屈をこねようと、人を束縛する鎖以外のなにものでもない」(上巻63頁)。現代日本では利益になるという名目で負担や我慢を強いる論理が横行しているが、その欺瞞を明らかにする。
以下の独白もある。「こちらの都合などおかまいなしだ。あいつらは、架け橋などと称しているが、つなげられる側のことなど何ひとつ考慮していない」(上巻64頁)。マンション投資の迷惑勧誘電話などに対して使いたい言葉である。

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テーマ : 小説
ジャンル : 小説・文学

#逃げるは恥だが役に立つ #逃げ恥

海野つなみ『逃げるは恥だが役に立つ』はシステムエンジニアと契約結婚する漫画。派遣切りにあった森山みくりは、独身のシステムエンジニアの津崎平匡(ひらまさ)の家で家事代行として働く。
みくりは何事も契約的に考えて処理する。これはドライであり、冷たく感じる向きがあるかもしれない。しかし、それが逆に居心地が良い。契約にないことは要求できないが、契約にあることは気兼ねなく要求できる。打ち合わせばかりでアウトプットがない無能コンサルタントを排除できる。
昭和的な人間関係の方がズケズケ言ったものの勝ちになってしまう。暴言を吐いても、悪気はなかった、はっぱをかけるためだったなどと自己正当化して反省しない。みくりは大学院で心理学を専攻した。その成果が契約的な合理主義になるとしたら興味深い。

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テーマ : アニメ・コミック
ジャンル : アニメ・コミック

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