東急不動産だまし売り裁判とトヨタ問題の共通点

東急不動産だまし売り裁判とトヨタのリコール問題は共通する。
第一に隠蔽体質である。「トヨタが米当局との間に抱える問題の核心は、安全上の問題について自動車メーカーに求める米国での開示要件と、日本における同社の隠ぺい体質の衝突だという」(「隠ぺい体質で道を誤ったトヨタ」ウォールストリートジャーナル2010年2月11日)。
東急不動産だまし売り裁判東急不動産(販売代理:東急リバブル)が新築マンション販売時に利益となる事実(日照、眺望、通風の良さ、閑静さ)を告げながら、不利益事実(隣地建て替えなど)を告知しなかったことが原因である。トヨタ自動車も東急リバブル東急不動産も隠ぺい体質で道を誤った。
第二に不利益事実隠蔽による裁判である。米カリフォルニア州オレンジ郡検事局は2010年3月12日、トヨタを相手取り、「欠陥を知りながら車の販売を続け、州民を危険にさらした」などとして、制裁金などを求める民事訴訟を起こした。トヨタは2002年から10年までに、意図しない急加速などを起こす不具合などを認識しながら情報を隠し、事故の犠牲者を出し、トヨタ車の価値下落で保有者に経済的損失を負わせたと主張する。
東急不動産も不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りしたことにより、消費者契約法違反で東京地裁に提訴され、平成18年8月30日判決で敗訴した(平成17年(ワ)3018号)。
第三にブランドへの打撃である。リコール問題ではプリウスのブレーキ欠陥を運転者に責任転嫁するトヨタの姿勢が批判を集めた。プリウスのブレーキが急に効かなくなったという苦情はアメリカ道路交通安全局に殺到した。同様の苦情は日本でも寄せられ、千葉県では信号でブレーキを踏んでも効かなかったドライバーら二人が負傷している。ブレーキが効かなくなったらドライバーはパニックに陥る。環境に優しいハイブリッド車というプリウスの好イメージは凋落した。
東急リバブル東急不動産東急不動産だまし売り裁判を契機として、インターネット上で批判が高まり、ビジネス誌では炎上と報道された(「ウェブ炎上、<発言>する消費者の脅威-「モノ言う消費者」に怯える企業」週刊ダイヤモンド2007年11月17日号39頁)。東急不動産がだまし売りした新築マンションの名前(アルス東陽町)が出たことにより、東急不動産のマンションブランド・アルスのイメージも悪化した。提訴された2005年頃から東急不動産はアルスを使わなくなり、新ブランド名「ブランズ」にシフトしていった。
東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った
(2009/07/18)
林田 力

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東急不動産(販売代理・東急リバブル)から不利益事実を隠して問題物件をだまし売りされた著者(=原告)が消費者契約法に基づき売買契約を取り消し、裁判(東急不動産消費者契約法違反訴訟、東京地裁平成18年8月30日判決、平成17年(ワ)3018号)で売買代金を取り戻した闘いの記録。
裁判における当事者と裁判官の緊迫するやり取りを丹念に再現
個人が不誠実な大企業を相手に闘うドラマがある!
裁判と並行して明らかになった耐震強度偽装事件の余波や欠陥施工、管理会社・東急コミュニティーの杜撰な管理にも言及し、深刻化を増すマンション問題の現実を明らかにする。


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ジャンル : 政治・経済

トヨタ自動車・豊田章男社長の公聴会証言への不満

 トヨタ自動車豊田章男社長は2010年2月24日、米国下院監督・政府改革委員会の公聴会に出席し、大量リコール問題について証言した。豊田社長は「顧客視点で品質問題を考えるという視点が足りなかった」と率直に認め、急加速による事故や事故後の対応の悪さを謝罪した。しかし、品質低下の原因や対応遅れについての具体的な説明に乏しく、議員の質問に「分からない」「把握していない」と回答するなど、信頼回復には程遠い内容であった。
 不祥事企業は同じ過ちを何度も繰り返す傾向にある。これは豊田社長の対応にも該当する。本記事では2点指摘する。

 第1に謝罪の誠意である。豊田社長は日本での謝罪会見で、お辞儀の角度から誠意が込められていないとニューヨーク・ポストから酷評された。公聴会での豊田社長の謝罪も死者へのremorse(自責の念、良心の呵責)が感じられないとマーシー・キャプター議員から批判された。謝罪が形式的であるとの批判が繰り返されたことになる。

 「remorse」が欠けている豊田社長の謝罪は、ルース・ベネディクトが『菊と刀』で分析した「恥の文化」の特徴を示している。豊田社長の謝罪は原因や問題点を示した上でのものではないため、どうしても「世間を騒がせて申し訳ない」的なものに聞こえてしまう。

 「全てのトヨタの車に自分の名前が入っているから、安全性への思いは一番強い」との理屈も他人の目を気にする「恥の文化」の発想である。品質管理体制の確立など前向きな所信表明の繰り返しも、これまでの問題から目を背けて、他人の評価を期待する姿勢に映る。

 これらは「罪の文化」を行動様式とする米国人から見れば、本当の意味で反省しているのか疑わしく思われることになる。その意味で「remorse」が欠けているとの豊田社長批判は正鵠を射ている。「恥の文化」と「罪の文化」の優劣とは別の問題として、米国で証言する以上、米国社会を研究すべきであった。「恥の文化」で通用すると考えていたならば無知か驕りのどちらかである。

 第2に新たな情報の提示である。これまでと同じ所信表明の繰り返しならば、話を聞く意味もない。日本での3回の記者会見のうち、唯一及第点に達したものはプリウスリコールを発表した2月9日の会見であった(「トヨタ自動車豊田章男社長会見に改めて失望」-JanJanニュース)。これによってブレーキの不具合は、運転者の感覚の問題から欠陥として修理することに転換した。運転者に責任転嫁するトヨタの説明は強く批判されたが、リコールによって解決の道筋をつけることができた。これは会見する意味のある内容であった。

 これに対して、公聴会の主要論点である電子制御スロットル・システム(ETCS)の問題は依然として疑惑が残った。トヨタ車にはフロアマットアクセルペダルでは原因が説明できない多数の急加速事故が起きており、電子制御スロットルが疑われている。公聴会で豊田社長は「設計上の問題はないと確信している」と従前の主張の繰り返しにとどめ、消費者の不安解消にはならなかった。電子制御スロットルの問題は今後も指摘され続けると予想される。

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米連邦大陪審も証取委もトヨタ自動車に召喚状

 ブレーキやアクセルの欠陥で大量リコールが相次ぐトヨタ自動車に対し、米国ニューヨーク州南部連邦地裁の連邦大陪審は文書の提出を求める召喚状を送付した。米国証券取引委員会(SEC)も同種の召喚状を送付したと、トヨタ自動車が2010年2月22日に明らかにした。

 連邦大陪審の召喚状は連邦検察局からの要請を受けてのもので、大量リコール問題が刑事事件となる可能性も出てきた。また、証取委の調査で投資家に不利益情報を開示しなかったことが明らかになれば、ペナルティーを科せられる可能性がある。

 トヨタ自動車にとって豊田章男社長も招致された米国議会の公聴会が正念場と位置付けられていたが、様々な組織がリコール問題を追及しようと待ち構えていることになる。ここに米国社会の奥深さがある。

 社会には不正を追及する組織が必要である。しかし、組織を動かす存在は神ならぬ人間である。組織が不正を見逃してしまうこともある。そこで1つの組織に全てを任せてしまうのではなく、複数の組織が競合しながら不正を追及する。トヨタのリコール隠し疑惑に対し、様々な組織が動いていることは米国の自浄能力の高さを示している。

 日本には公聴会の追及を議員の政治的パフォーマンスと矮小化する見方がある。しかし、たとえ動機に選挙民へのアピールという打算があったとしても、それによって不正が明らかになるならば社会にとって利益である。次々と各組織がトヨタの不正追及に動いている現状も、不正の追及者としての栄誉を求めて競争していると見ることができる。これらは個人の利己心を利用して公益を増進する優れた仕組みと評価できる。

 この点は損害賠償などを求めてトヨタを提訴した原告の人々も同じである。トヨタ車の欠陥で被った損害の回復という個人的利益が裁判の出発点であるが、裁判によって不正が明らかになることは同種被害者の救済にもつながり、公益に合致する。そのような原告をPrivate Attorney General(私設法務総裁)と位置付ける理論もある。

 これに対して、偏狭な日本社会には権力者の不正には寛大であるが、告発者の動機には過大な倫理性を要求するという倒錯した傾向がある。これでは不正の追及は進まない。現にトヨタのリコール問題への動きは鈍い。

 日本が国を挙げてトヨタを擁護しなかったことは賢明であった(「【オムニバス】遅すぎたトヨタ自動車豊田章男社長の公聴会出席決定」)。これをしたならば、日本自体がトヨタと同じ隠蔽体質であると米国民から認識され、対米輸出産業全体が打撃を受けてしまう。消費者の利益を犠牲にして企業の利益を優先させてきた日本社会が感情的なトヨタ擁護に走らなかったことは進歩である。

 しかし、トヨタの責任を追及する動きが国内で見られないことは物足りない。米国では複数の組織がトヨタの隠蔽体質を明らかにするために競争している状態である。自国企業の不正追及で米国に手柄を独占させることは恥である。日頃から「愛国心」を強調している人々こそ、このような機会に自慢の愛国心を発揮することが求められる。

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トヨタ自動車はリコール抑制で1億ドル節約と自賛

 トヨタ自動車は米当局との交渉でリコール費用を1億ドル節約したと自賛する文書を作成していた。トヨタが顧客の安全よりも利益を優先していたことを示す証拠となる文書であり、米国で高まるトヨタ批判の正しさが裏付けられた形である。トヨタは次から次へと問題が明らかになるという典型的な企業不祥事と同じ経過を辿っている。
 トヨタ自動車には意図せず急加速するとの苦情が多数寄せられていたが、2007年9月時点ではアクセルペダルフロアマットに引っかかることが原因として、僅か5万5000件のカムリレクサスフロアマットを回収するリコールしか実施しなかった。

 これについて「Wins for Toyota」と題する社内文書ではトヨタのワシントン事務所のロビー活動を紹介し、望ましいリコールの結果を勝ち取ったと賞賛する。具体的には当局との交渉でカムリレクサスの装備品(フロアマット)のリコールで折り合いをつけたことで、1億ドル超を節約できたとする。

 その後、2009年8月にレクサスが暴走して一家4人が死亡するという痛ましい事故が起き、ようやくトヨタ車の危険性が知れ渡るようになった。トヨタ自動車リコール対象を拡大し、アクセルペダルそのものの不具合によるリコールも行い、リコール台数は全世界で850万台以上にもなった。

 それでも急加速は未解決の問題である。新たに電子制御スロットルに異常や設計不良が存在しないか議論されている。これまでもトヨタは欠陥を隠蔽し、リコールから逃れようとしていると批判されていた。内部文書はトヨタが消極的に欠陥を隠しただけでなく、積極的に工作していることを示している。

 トヨタにとっては自動車の安全性を担保するリコール制度も取引の場でしかなかったことになる。これはメーカーによる自主的な実施というリコール制度の根本を揺るがすものである。同業他社からの「トヨタのリコール問題は自動車産業全体に悪影響を及ぼす」との指摘も納得できる(「トヨタ自動車リコール問題へのアメリカ社会の怒り」)。

 この社内文書に対するトヨタの言い訳が情けないものであった。「一つの文書から結論を導くことは不適切」とする。これは問題の社内文書に対しては何も言い訳できないために、それだけで判断するのではなく別の面で評価しろという御都合主義的な理屈である。歴史性に欠ける日本社会ならば都合の悪い事実は「誤りだった」で済まして、他の話題に転じることで誤魔化すこともできるかもしれない。

 しかし、これは国際社会では通用しない。都合の悪い事実から目を背けて「顧客の安全を最優先」と語る資格はない。前に向かって運転する場合でもバックミラーが必要なように、過去の体質を真摯に反省しなければならない。トヨタは世界でビジネスする以上、批判への釈明や責任のとり方もグローバル・スタンダードに則ったものであるべきである。(林田力記者)
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(2009/07/18)
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トヨタ自動車はハイラックスでも欠陥放置

 大量リコールの対応で欠陥隠しを批判されているトヨタ自動車であるが、過去にも同種の問題が起きていた。

 トヨタ自動車が1988年から96年までに製造したハイラックスにはリレーロッドの強度が不足していた。リレーロッドはハンドルの動きを前輪に伝える装置で、リレーロッドが折れると、ハンドル操作に不具合が生じる。

 トヨタには92年以降、運転中にリレーロッドが折れるなどの苦情が多数寄せられ、96年には強度不足を認識していた。そこで96年6月以降製造の新車には強度を満たす部品を使用するようにしたが、販売済みの車には対応しなかった。

 2004年8月12日には熊本県で、93年11月製造のハイラックスサーフワゴンのリレーロッドが折れてハンドル操作が不能になり、対向車線の車と衝突して5人が重軽傷を負う事故が起きた。トヨタが「ハイラックスサーフワゴン」「ハイラックス4WD」「ハイラックスサーフ」のリコールを届けたのは、この事故の後の10月になってからであった。96年から8年間も欠陥を放置していたことになる。

 この展開は現在の大量リコール問題と同じである。プリウスブレーキ不具合では対外的には「運転者の感覚の問題」と強弁しながら、影では新規製造分のプログラムを修正していた。これでは欠陥を認識しても、最初は誤魔化し、誤魔化しきれなくなった後に仕方なくリコールしているとの疑念を払拭できない。

 ハイラックスの欠陥放置ではトヨタの品質保証部門の歴代3部長が2006年7月に業務上過失傷害容疑で書類送検された(07年7月に不起訴)。また、国土交通省はトヨタにリコール不要と判断した問題も、その後に不具合が生じてないか監視することや車両の品質に関する検討結果の共有などの業務改善を指示した。この時に本当の意味で業務改善できていれば、現在の大量リコール問題で対応が後手に回ることはなかったはずである。

 トヨタの大量リコール問題に対して、日本には「米国の企業が製造した部品の問題」「最先端のハイブリッド車に不安定な面が残ることは仕方がない」という同情論がある。しかし、ハイラックスの欠陥放置を踏まえれば、トヨタの隠蔽体質を指摘する米国社会の洞察力は健全である。

 ハイラックスの欠陥放置が判明した2004年は三菱自動車工業及びトラック・バス部門を分社化した三菱ふそうトラック・バスのリコール隠しも問題になった。しかし、トヨタと三菱自動車への風当たりは全く異なっていた。三菱自動車は激しく批判され、雪印集団食中毒事件などと共に企業不祥事の代表例と位置付けられている。

 これに対し、トヨタのハイラックス欠陥放置は事件そのものの知名度が低い。この点が今日のトヨタの危機につながっていると感じられてならない。欠陥を放置しても三菱自動車のように社会的に批判されなかったことが、トヨタの隠蔽体質を増長させたのではないか。その意味では米国のトヨタ・バッシングはトヨタにとって膿みを出し切り、企業体質を改めるチャンスである。(林田力)
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