お花見交流で見た二子玉川の環境破壊(1) 二子玉川ライズ タワー&レジデンス

 二子玉川(東京都世田谷区)の環境を考える住民団体が集う「二子玉川の環境を守ろう お花見交流会」が2010年3月27日に開催された。

 一年前の同時期に二子玉川東地区再開発の見直しを求める「にこたまの環境を守る会」では集会を開き(「「これで良いのか二子玉川再開発」の集い開催」)、集会終了後には花見をした。今回は再開発問題だけでなく、他の問題に取り組む団体も参加し、それぞれの現場(二子玉川ライズ タワー&レジデンス、玉川の暫定堤防、三菱地所の玉川1丁目マンション)に足を運ぶことで、相互に問題を理解しあった。4月3日の11時(雨天4日)にも多摩川の川岸で再び「お花見交流」が行われる。

 本記事では「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」の問題について述べる。「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」は二子玉川東第二地区第一種市街地再開発事業で建設された超高層マンションである。タワーイースト・タワーセントラル・タワーウェストの3本のタワーを中心とする分譲マンションである。2010年5月竣工予定であり、完成に近づきつつある。

 近隣住民は風致地区の二子玉川に超高層マンションは不似合いであり、日影被害や景観破壊・電波障害、人口増加による鉄道・道路のパンクなどの問題があると指摘されている。お花見交流では「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」の風害と圧迫感を改めて確認した。

 急速に発達した低気圧の影響で3月21日に吹き荒れた強風は、「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」の風害の強さを示す置き土産も残した。「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」の目の前にある樹木が曲がってしまった。近隣住民は強風がビル風で増幅された結果と分析する(写真1参照)。
 再開発地域の南側に位置する二子玉川南地区では「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」の圧迫感は想像以上である。一見すると細長いタワーマンションでは圧迫感は相対的には小さいと考えたくなる。しかし、3本のタワーが微妙な位置関係で建っている「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」では、どの角度から見ても視界を大きく遮ることになる(写真2)。
 この3本のタワーの位置関係はマンション購入者にとっても微妙である。写真撮影時はタワーセントラルがタワーウエストの日陰になっていた。タワーセントラルは他の時間帯はタワーイーストの日影になる。日影になるような高層マンションの高層階が住民にとってメリットがあるか疑問である。

 多摩川の河原からでも「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」の圧迫感は大きい。河原と再開発地域の間に位置する南地区の住民の圧迫感は甚大である。これだけ近くに見えるならば、上から覗かれるというプライバシー侵害も現実的な懸念になる。

 再開発の反対運動では、これまで再開発地域の北側の被害に注目する傾向があった。伝統的な日照権の枠組みでは高層建築の被害は建設地の北側に目が向きがちである。また、再開発差止訴訟控訴審の争点になっている洪水被害も再開発地域の北側の問題である(「二子玉川再開発差止訴訟は洪水被害が焦点に」)。しかし、南側にも被害を及ぼしている問題であることを実感した交流会であった。(林田力東急不動産だまし売り裁判』著者)
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(2009/07/18)
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