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トヨタの大量リコールは日米間の政治問題にならず

 来日中の米上院外交委員会東アジア・太平洋小委員会のジム・ウェッブ委員長は2010年2月15日に日本記者クラブで記者会見した。米軍普天間飛行場移設問題が中心であったが、トヨタ自動車の大量リコール問題にも言及し、「トヨタの経営陣が協力すれば」との条件付きであったが、日米間の政治問題にはならないとの見方を示した。 
 トヨタ問題はアメリカ国内では政治問題化するだけの十分な理由がある。トヨタには不具合の報告を怠った疑いがある。アクセルペダルの不具合では車の急加速により、米国で10人以上の死者を出した。この不具合についてトヨタはリコールの1年以上前から知っていたとされる(「隠ぺい体質で道を誤ったトヨタ」ウォールストリートジャーナル日本版)。 
 また、トヨタは自社が採用した米道路交通安全局(NHTSA)元職員の働きかけによってリコールを免れたことも明らかになっている。日本国内の建設会社の天下りと同じような手法であり、米国議会としても看過できない問題である。
 一方でトヨタ問題が日米間の政治問題にならないという見方は正当である。トヨタ問題は日米政府が対立する性質の問題ではない。両国政府とも国民の安全に責任を負っている。不具合を隠す自動車メーカーを容認しない点で利害が共通する。 
 前原国交相は2月5日の閣議後会見で、トヨタ自動車の「プリウス」のブレーキ不具合について、「トヨタの対応は顧客の視点が欠如しているのではないか」と指摘した。オバマ米大統領も「国民の安全に懸念があるならば、自動車会社は迅速にしっかりと対処する責務がある」と述べた。日米両国は後手に回ったトヨタの対応を問題視する点で共通認識にある。 
 トヨタ問題が日米間の政治問題になるとしたら、日本側がアメリカ社会のトヨタ批判に対して被害妄想的な過剰反応を示した場合が考えられる。一国だけでは外交問題は起こり得ない。アメリカ社会はトヨタに対して怒るだけの理由があって怒っているが、それだけでは外交問題にならない。 
 その意味では「政治問題化しない」というウェッブ発言には単なる見通しを述べたという以上の重みがある。日本の行政機構は伝統的に消費者利益を軽視し、業界の保護者として振舞ってきた。もしトヨタ問題でも同じような振る舞いをするならば、日米の対立は決定的になる。トヨタ問題で日米が対立するか否かは日本側の対応にかかっている面が強く、日本側はウェッブ発言を真摯に受け止める必要がある。 
 冷静に考えれば日本人にはアメリカ社会のトヨタ・バッシングで嫌米感情を募らせる理由はない。トヨタは自発的にリコールした訳ではない。アメリカ社会の精力的な追及がなければ、日本のトヨタ車も不具合を抱えたままで、リコールされなかった可能性が高い。日本人はトヨタを批判するアメリカ社会に大いに感謝すべきである。(林田力記者)
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