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トヨタ自動車はハイラックスでも欠陥放置

 大量リコールの対応で欠陥隠しを批判されているトヨタ自動車であるが、過去にも同種の問題が起きていた。

 トヨタ自動車が1988年から96年までに製造したハイラックスにはリレーロッドの強度が不足していた。リレーロッドはハンドルの動きを前輪に伝える装置で、リレーロッドが折れると、ハンドル操作に不具合が生じる。

 トヨタには92年以降、運転中にリレーロッドが折れるなどの苦情が多数寄せられ、96年には強度不足を認識していた。そこで96年6月以降製造の新車には強度を満たす部品を使用するようにしたが、販売済みの車には対応しなかった。

 2004年8月12日には熊本県で、93年11月製造のハイラックスサーフワゴンのリレーロッドが折れてハンドル操作が不能になり、対向車線の車と衝突して5人が重軽傷を負う事故が起きた。トヨタが「ハイラックスサーフワゴン」「ハイラックス4WD」「ハイラックスサーフ」のリコールを届けたのは、この事故の後の10月になってからであった。96年から8年間も欠陥を放置していたことになる。

 この展開は現在の大量リコール問題と同じである。プリウスブレーキ不具合では対外的には「運転者の感覚の問題」と強弁しながら、影では新規製造分のプログラムを修正していた。これでは欠陥を認識しても、最初は誤魔化し、誤魔化しきれなくなった後に仕方なくリコールしているとの疑念を払拭できない。

 ハイラックスの欠陥放置ではトヨタの品質保証部門の歴代3部長が2006年7月に業務上過失傷害容疑で書類送検された(07年7月に不起訴)。また、国土交通省はトヨタにリコール不要と判断した問題も、その後に不具合が生じてないか監視することや車両の品質に関する検討結果の共有などの業務改善を指示した。この時に本当の意味で業務改善できていれば、現在の大量リコール問題で対応が後手に回ることはなかったはずである。

 トヨタの大量リコール問題に対して、日本には「米国の企業が製造した部品の問題」「最先端のハイブリッド車に不安定な面が残ることは仕方がない」という同情論がある。しかし、ハイラックスの欠陥放置を踏まえれば、トヨタの隠蔽体質を指摘する米国社会の洞察力は健全である。

 ハイラックスの欠陥放置が判明した2004年は三菱自動車工業及びトラック・バス部門を分社化した三菱ふそうトラック・バスのリコール隠しも問題になった。しかし、トヨタと三菱自動車への風当たりは全く異なっていた。三菱自動車は激しく批判され、雪印集団食中毒事件などと共に企業不祥事の代表例と位置付けられている。

 これに対し、トヨタのハイラックス欠陥放置は事件そのものの知名度が低い。この点が今日のトヨタの危機につながっていると感じられてならない。欠陥を放置しても三菱自動車のように社会的に批判されなかったことが、トヨタの隠蔽体質を増長させたのではないか。その意味では米国のトヨタ・バッシングはトヨタにとって膿みを出し切り、企業体質を改めるチャンスである。(林田力)
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