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#双亡亭壊すべし 工事妨害にカタルシス

藤田和日郎『双亡亭壊すべし』(小学館)はホラー漫画。週刊少年サンデー連載作品。双亡亭という古くからある屋敷を壊すことを目指す。東京都沼半井町に佇む屋敷・双亡亭は大正時代より存在し、幽霊屋敷として噂されていた。中に入った人はとりつかれてしまう。警察官も入っているが、失敗している。

破壊を目指す物語であるが、むしろ簡単に破壊されないことを期待する。日本の建築不動産業界は安直にスクラップアンドビルドを繰り返してきた。暴力的な地上げも行われてきた。それ故に屋敷を破壊しようとする人々が返り討ちにあう展開を期待したくなる。そもそも壊さなければならない理由が分からない。封印する方が良いのではないか。現状では破壊しようとして逆に被害を出している。土建国家の救い難い業を感じる。

同じ週刊少年サンデーには『GS美神 極楽大作戦!!』という連載作品があった。バブル経済の残り香を感じる作品で、不動産業者らの依頼を受け、開発の妨げになる不動産にとりついた霊を祓っていた。霊を祓う側が主人公側という構図は同じであるが、『極楽大作戦』では簡単に倒される敵であったものが、本作品では強敵である。開発至上主義が批判され、開発に対する感覚が変わってきていることを感じさせる。

双亡亭に突入した霊能者達は自らの肖像画に取り込まれてしまう(『双亡亭壊すべし 3』)。取り込まれた人々はトラウマに抉られていく。ここで凧葉務が主人公らしい活躍をしている。

作者の男性主人公は力押しタイプのイメージが強いが、そうではないタイプのキャラクターである。凧葉務は特別な能力を持っておらず、ストーリーテラーと思っていた。『からくりサーカス』でも守られるばかりの少年が後に活躍した。

双亡亭の謎が少し明らかになる。双亡亭だけの問題ではなかった。実は建設業者が古い屋敷を解体しようとして、居住者の思いに阻まれて返り討ちに遭う展開は開発反対の立場から小気味よい。最終的に敗北してしまうが、『平成狸合戦ぽんぽこ』も同じテーマであった。

これが異星人の侵略的な要素ならば面白味がなくなる。双亡亭が単純に守る側とは言えなくなったが、『双亡亭壊すべし 14』では改めて防衛戦が描かれる。攻め手が一掃されることにカタルシスを感じる。
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テーマ : 漫画の感想
ジャンル : アニメ・コミック

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